2025.10.20
最近の出来事

大雨被害のユートムラウシ林道はいま…!?

昨年10月、大雨によりユートムラウシ林道で路体流出と斜面崩壊の被害が発生しました。

路面を流れた雨水や側溝からあふれた水が林道を横断し、急斜面を勢いよく流れ下ったことで、道路の土台(路体)や山の斜面(地山)が流されてしまったのです。

 

当時、車両の通行はなんとか可能な状態でしたが、斜面の一部が不安定で、崩壊が拡大する恐れがありました。

また、林道の下部斜面では、雨水の流れによる深い侵食(ガリー状の溝)が進んでおり、再び大雨が降ると土砂が流れ出す危険もありました。

このため、当社は被害箇所の状況を詳しく調査し、測量・設計を行ないました。

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<調査・測量中①>

ガードレールが外れて危険な状態です。

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<調査・測量中②>

斜面には深い侵食があります。

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<調査・測量中③>

土砂がトムラウシ温泉宿泊施設の駐車場に達しています。

 

そして、当社の設計をもとに行なわれた工事が無事に完了し、日本林業土木株式会社 様より撮影写真をご提供いただきました。

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<施工中>

この場所は大雪山国立公園第2種特別地域。

その為、現地植物の種子による自然復元を期待し、

植物の種子を含まない「植生マット」を敷いています。

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<施工後①>

「帯状法面工」という斜面の崩壊を防ぐための治山工法を使用。

斜面の安定を高め、雨水の侵食を防止します。

さらには、斜面全体の緑化が可能に!

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<施工後②>

道路脇には道路をしっかり支える丈夫な擁壁を設置。

再び崩壊することを防ぎます。

 

林道と治山、両方の視点から通行の安全と斜面の安定を確保し、自然環境に配慮した設計を行いました。

今後も、自然と共生する森づくりと林道整備を目指して取り組んでまいります!